WEEKEND BOULDERING

レンの週末ボルダリング

10年続けてる週末ボルダーが、これから始める人に向けて書く入門ブログ

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40代から始める

40歳からボルダリングは遅い?10年続けた答え

51歳・ボルダリング歴10年のレンが、『40歳からボルダリングを始めるのは遅いのか』という不安に正面から答えます。40代の終わりに恐る恐る始めて10年続けてきた実体験から、年齢より続け方が効くという話を、40代以降の怪我・回復の注意点も交えて等身大で。

こんにちは、レンです。九州在住の51歳、週末ボルダリング歴は10年目に入りました。

このブログを覗きに来てくれる方の中には、検索窓に「ボルダリング 40歳 遅い」と打ち込んでから、ここにたどり着いた人がいるんじゃないかと思います。私が今からその気持ちに答えるとしたら、まず最初に伝えたいのはこれ。

その問いを抱えていた時期が、私にもありました。

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「40歳から遅い」と検索した10年前の自分へ

正直に書くと、始める前の私は「40代から新しい運動なんて、いまさらだろう」と半ば諦めていました。学生時代に運動部でならした体でもないし、四十肩を一度やった肩、デスクとは無縁の力仕事はしてきたけれど、ぶら下がって自重を支えるなんて未知の世界。

それでも一歩を踏み出したのは、強い決意があったからではなくて、なんとなく近所のジムの前を通りかかった日に、思い切って入ってみたから。きっかけはその程度のものでした。

10年経った今、当時の自分に言えることがあるとすれば、「遅いかどうかを考えていた時間が、いちばんもったいなかった」ということ。年齢を理由に立ち止まっていた数ヶ月より、貸しシューズで一本目を登ったあの夜のほうが、ずっと前に進んでいました。

「遅い」の正体は、たいてい比較の相手がズレている

「40歳から遅い」と感じるとき、頭の中には誰かと比べている自分がいます。SNSで強傾斜をすいすい登る若いクライマー。学生時代から続けている人の身のこなし。あの人たちと同じ速度で上手くなれるか、と。

でも、ここに一つ思い違いがあって。

ボルダリングは、誰かと競う前に「昨日の自分の体」と付き合うスポーツだと、10年やってきて感じます。先週は届かなかったホールドに、今週は指がかかる。その小さな更新を積むのが面白さの中心にあって、隣のレーンの若い人がどのグレードを登っていようと、私の一手とは直接関係がない。

実際、私が通うジムには、私より後に始めて私よりずっと上手くなった人もいれば、私と同じくらいのグレードを何年もマイペースに楽しんでいる同世代もいます。上達の速さはバラバラ。でも「楽しそうにしているか」は、年齢ともグレードとも、あまり関係がなさそうでした。

40歳から始めて、実際どうだったか

抽象的な励ましだけだと薄っぺらいので、私の10年を具体的に振り返ってみます。

最初の1〜2ヶ月は、わりとぐんぐん登れるようになりました。これは40代でも起きます。いちばんやさしい級から始めて、登れなかった課題が次の週には登れて、毎回ちょっと嬉しい。この時期に「あれ、思ったより身体が動くぞ」と感じられたのが、続けられた最初の理由だったと思います。

ただ、半年くらいで「同じグレードを行ったり来たり」という踊り場が来ました。私はここで一度モチベーションが下がりかけて、「やっぱり40過ぎからじゃ、ここが限界なのかな」と弱気になった記憶があります。

でも振り返ると、その停滞は年齢のせいではありませんでした。体と動きが下準備をしている時間で、ある日ふっと一段上がる感覚がやってくる。10年のあいだに、この踊り場を何度もくぐってきました。20代の人だって同じところで足踏みします。年齢の問題に見えて、実はただの「続けていれば誰にでも来る時期」だったわけです。

忘れられないのは、3年目に入ったある週末のこと。1年以上ずっと触っては落ちていた課題を、何の前触れもなくスッと登り切れた日がありました。グレードとしては自慢できるような数字じゃないけれど、あのとき一人でマットの上にしゃがみ込んで「40過ぎから始めても、ちゃんと登れるようになるんだな」と妙にしみじみした感覚は、今でもよく覚えています。続けた人にだけ来る、地味だけど確かなご褒美でした。

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ただし、40代以降ならではの注意点はある

ここまで前向きな話を続けてきましたが、楽観だけを押し付けるのは誠実じゃないと思うので、正直なところも書いておきます。

40代以降で始める場合、20代と同じ感覚で突っ走ると、体が先に音を上げます。私が10年で痛い思いをしてきたのは、たいていこの感覚のズレが原因でした。

ひとつは回復のスピード。若い頃なら一晩寝れば抜けた疲れが、40代・50代は数日残ります。私は4年目に、指の違和感を「まあ大丈夫だろう」と無視して登り続けた結果、腱を痛めて2ヶ月ほぼ休むことになりました。あれは年齢を甘く見た自分への、いい授業料だったと思っています。

もうひとつは、頑張りどころの見極め。40代から始める人ほど「若い頃の体力イメージ」が残っていて、つい一日でやり込みすぎる傾向があると感じます。でも指や前腕の腱は、筋肉ほど早く強くなってくれません。ここを焦ると、楽しいはずのボルダリングが通院の記録になりかねない。

だから40歳からなら、私はむしろ「ゆっくり始められるのは強み」だと捉えています。勢いで突っ込みにくい分、ウォームアップを丁寧にやり、痛みのサインで素直に休める。長く続けるという一点では、若さより慎重さのほうが効くこともある。

このあたりは別記事の50代クライマーの怪我予防と回復のリアルに体験を細かく書いたので、気になる人は合わせて読んでもらえると、私の失敗が少しは役に立つかもしれません。

「遅いか」より「どう続けるか」を先に決める

10年やってきて、いちばん腑に落ちている結論を書きます。

40歳から始めて成果が出るかどうかは、才能でも年齢でもなく、「続けられる形でスタートできたか」で大きく変わる、というのが私の実感です。

私が10年続いたのは、強くなろうと気負わなかったから。週末にジムへ行き、登れる課題を登り、登れない課題は次回に持ち越し、帰ってビールを飲む。このゆるいルーティンを変えなかったから、気づいたら10年経っていました。逆に、勢いよく始めて1年で姿を見なくなった人も、何人か見てきました。続くか・上手くなるかは別の話で、40代からなら「続ける」をまず確保するのが現実的だと思います。

具体的に、これから始める同世代に勧めたいのはこのあたり。

  • いきなり道具を揃えず、まずは体験で貸しシューズを履いてみる
  • 通うジムは「一番いい場所」より「一番近い場所」を選ぶ
  • 人が少ない時間帯に通って、順番待ちで体を冷やさない
  • やさしい級でいいから「来週また来たい」と思える日を増やす

最初の道具やジム選びの順番は、ボルダリング初心者が最初にやること7ステップに整理してあります。40代でも50代でも、最初にやることはそんなに変わりません。

まとめ:遅いかどうかは、始めた後にしか分からない

「40歳から遅いですか」という問いに、10年続けた私から返せる答えは、こうなります。

遅いかどうかは、登ってみるまで誰にも分かりません。少なくとも私は、40代の終わりに始めて、年齢を理由に登れなかった日はほとんどなかった。むしろ、年齢を理由にためらっていた時間のほうが、よっぽど機会を逃していたと思っています。

もちろん、40代以降は回復が遅く、無理をすれば怪我もする。そこは正直に頭に入れておいたほうがいい。けれど、それは「始めない理由」ではなく「続け方を工夫する理由」でしかありません。

最初の貸しシューズの一本を登った帰り道に、「また来たいな」と少しでも思えたら。それがもう、遅くなかったことの何よりの証拠だと、私は思っています。

10年続けてきた人間の、等身大の話として受け取ってもらえれば。

ABOUT THE AUTHOR

レン(週末ボルダー・10年目)

九州在住・51歳。会社員しながら週末は岩場やジムへ。 トップクライマーじゃない普通のボルダー目線で、これから始める人向けに書いてます。