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レンの週末ボルダリング

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ジム情報

九州のボルダリングジム体験記(レン編)

九州各地のボルダリングジムを10年かけて巡ってきたレンが、福岡・佐賀・熊本のジムの雰囲気・通いやすさ・中高年の入りやすさを体験記としてまとめました。地域の温度感を等身大で。

こんにちは、レンです。九州在住の51歳、週末ボルダリング歴は10年目になりました。

このブログではジムの料金やアクセスをまとめた記事も書いていますが、今日は少し趣向を変えて、私自身が九州のあちこちのジムに足を運んできた「体験記」を書いてみようと思います。スペックの比較ではなく、扉を開けたときの空気感や、通っているうちに感じた地域ごとの温度の違い。そういう、数字に出てこない部分の話です。

10年もやっていると、引っ越しや出張、家族旅行のついでに、思いがけない街のジムに飛び込むことが何度かありました。その一軒一軒で受け取った印象を、同じように「九州のどこかで始めてみようかな」と考えている同世代の方に、お裾分けできればと思います。

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なお、この記事はすべて屋内ジムの話に絞っています。私が登るのも、おすすめするのも、室内のボルダリングジムだけです。

福岡:選択肢が多いぶん「自分の居場所」を選べる街

九州でボルダリングを始めるなら、いちばん選択肢が多いのはやはり福岡です。私が最初の数年でいちばん多く通ったのも、福岡市内のジムでした。

福岡の面白いところは、ひとくちにジムと言っても性格がまるで違うこと。倉庫を改装したような天井の高い大箱もあれば、駅前のビルの一室にぎゅっと壁を詰め込んだ都市型もある。私は最初、家から近いという理由だけで中規模の都市型に通い始めたのですが、半年ほどして大箱に体験で行ったとき、その開放感に驚いた記憶があります。

ただ、これは10年通って思うことですが、大箱が誰にとってもいいわけではありません。広い壁を見上げて気後れする日もある。私自身、調子が出ない週末は、あえて小さめの落ち着いたジムを選ぶことがあります。福岡はその「気分で選べる」幅があるのが、長く続けるうえでありがたかった。

中高年で最初の一軒を探している方には、福岡なら「初心者向け」を看板に掲げている中規模のジムから入るのがなじみやすいと感じます。スタッフさんの声かけの距離感が、大箱とはまた違うんですよね。受付で「今日が初めてで」と伝えたときの、あの少しほっとする対応を、私は何度か助けられました。

博多や天神のあたりは、仕事帰りにふらっと寄れる立地のジムが点在しているのも特徴です。私は車を使わない時期が長かったので、駅から近いというだけでずいぶん通う気力が変わりました。立地は、上達とは関係ないようでいて、続くかどうかにはかなり効いてきます。

佐賀:こぢんまりした店の、顔の見える距離感

佐賀のジムには、福岡とはまた違う良さがあります。一言でいうと、距離が近い。

私が佐賀のジムに初めて入ったのは、家族の用事でその近くに滞在していたときでした。土地勘もなく、ふらりと飛び込んだのですが、受付のスタッフさんが「どちらから?」と気さくに声をかけてくれて、課題の傾向まで丁寧に教えてくれた。福岡の大箱だと、混んでいる時間帯はそこまでゆっくり話せないこともあるので、この顔の見える感じは新鮮でした。

規模としては大きすぎないジムが多い印象ですが、それがかえって中高年には登りやすい。人が少なめの時間帯だと、順番待ちで体が冷えることもなく、自分のペースで休み休み登れます。50代の体には、この「待たされない」というのが地味に効くんですよね。順番待ちのあいだに体温が下がると、次の一手で指を痛めやすくなるので。

その日、私は結局2時間ほど登って、すっかりその街のジムが気に入ってしまいました。旅先で入った一軒のジムが、その土地の記憶と結びつくというのは、長くやっているとときどき起こる楽しい出来事です。

佐賀で始めようかと考えている方には、まず体験で一軒、雰囲気を確かめに行ってみることをおすすめしたいです。小さめの店ほど、最初の声かけで「ここなら続けられそう」かどうかが分かりやすいと思います。

熊本:丁寧に育てられた場所という印象

熊本のジムに行ったのは、家族旅行のついででした。せっかく来たのだからと、登る道具一式をこっそりカバンに忍ばせて出かけた、という少し気恥ずかしい話です。

入ってみて感じたのは、課題が丁寧に組まれているということ。同じ級でも、いくつかの解き方ができるように仕込まれた課題があって、登りながら「これは考えて作っているな」と伝わってくる。こういうのは、長く運営されているジムや、課題作りに愛情のある店で出会いやすい印象です。

旅先のジムは、その土地のクライマーと一瞬だけ交わる場でもあります。熊本で隣り合わせた地元の方が、私が苦戦している課題を見て「足、もうひとつ右かもしれません」とそっと教えてくれた。10年通っていても、こういう一手のヒントは本当にありがたい。ジムというのは、年齢も住む場所も違う人が、壁の前ではフラットに声をかけ合える、不思議な場所だと改めて思いました。

熊本に限らずですが、地方都市のジムは数こそ多くないものの、一軒一軒が地域に根ざして長く続いていることが多い。観光で訪れた方が登りに寄る、という使い方も成立しますし、地元の方にとっては顔なじみの居場所になっているのを感じます。

旅先・出張先で一軒入ってみると見えてくること

ここまで地域ごとに書いてきましたが、10年やってきて私がいちばんおすすめしたいのは、「いつものジムとは違う一軒に、たまに入ってみる」ことです。

同じ九州の中でも、ジムによって課題の傾向もホールドの感触も違います。いつものジムで「もう自分はここまでかな」と感じる踊り場の時期に、別のジムに行ってみると、急にすんなり登れる課題に出会えることがある。これは、体が悪いわけでも才能の問題でもなく、単に課題の組み方の相性だったりするんですよね。

私が伸び悩んでいた時期、出張先で何の気なしに入ったジムで、いつもより上の級の課題が登れたことがありました。帰ってから自分のジムで同じ級に挑むと、不思議とこちらも登れるようになっていた。環境を変えると、自分の動きを客観的に見直すきっかけになるのだと思います。

ただし、初めてのジムに行くときは、その店のルールやマナーをきちんと確認すること。受付で「今日が初めてです」と一言伝えるだけで、スタッフさんが必要なことを教えてくれます。シューズもチョークも、たいていのジムでレンタルできるので、手ぶらに近い状態で気軽に飛び込めるのも、旅先で一軒入るときの心強いところです。

九州でジムを選ぶときに、私が大事にしていること

九州各地を巡ってきて、ジム選びで私が結局いちばん大事にしているのは、設備の豪華さよりも「また来たいと思えるか」です。

10年振り返ってみても、続いたのは設備が一番良かったジムではなく、行くたびに少し気持ちが軽くなる場所でした。受付の対応、休憩スペースの居心地、登り終わったあとの疲れの心地よさ。そういう感覚的なものの積み重ねが、結局は通う頻度を決めて、頻度が続けば自然と少しずつ登れるようになっていく。

中高年で始める方には、こんな順番で選んでみることをおすすめします。まずは家や職場から無理なく通える範囲で、初心者を歓迎している雰囲気の一軒を体験で訪ねる。そこで「楽しかった」「また来たい」と感じたら、その店があなたにとっての最初の正解だと思います。グレードや設備で比べるのは、そのあとからでも遅くありません。

九州は、福岡の都市型から地方都市のこぢんまりした店まで、性格の違うジムがほどよく散らばっている土地です。引っ越しても、出張に出ても、たいていどこかに登れる場所がある。そう思えるようになってから、私の週末はずいぶん豊かになりました。

まとめ:気になった一軒に、まず体験で

九州各地のジムを体験記としてまとめてみましたが、特定の店の優劣を言いたかったわけではありません。伝えたかったのは、街ごと、店ごとに空気感が違っていて、その違いを楽しめるのがボルダリングの面白さのひとつだということです。

最初の一軒で全部を決める必要はありません。私自身、最初の1年はあちこちのジムを行き来して、ようやく自分に合う場所が見えてきました。気になったジムがあれば、まずは体験で2時間ほど登ってみてください。レンタルシューズで十分です。

10年続けてきた人間の、ひとつの見方として受け取ってもらえれば嬉しいです。各店の料金や営業時間は変わることがあるので、行く前に公式サイトで最新情報を確認してくださいね。

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レン(週末ボルダー・10年目)

九州在住・51歳。会社員しながら週末は岩場やジムへ。 トップクライマーじゃない普通のボルダー目線で、これから始める人向けに書いてます。